最近フレスタの常連さんにおすすめしたヴェルデッキオは↓ ↓

■モンカロ ヴィーニャ ノヴァリ ヴェルデッキオ・リゼルバ 2800円(イタリア・マルケ州/DOCGカステッリ ディ イエ-ジ ヴェルディッキオ/ヴェルデッキオ100%/辛口・白)
このワインを含めアドリア海に面するマルケ州は、漁業が盛んな州なため魚介を使った郷土料理が沢山ありますが、このヴェルディッキオならどんな魚料理とも相性抜群なんですね。

■マルケ州ワイン地図 ①内陸で造られるヴェルデッキオのエリア「マテリカ」②海沿いのヴァルデッキオエリア「カステッリ・ディ・イエージ」

マルケ州はイタリア中東部に位置しており、東はアドリア海、西はアペニン山脈に面しています。アドリア海の海岸線は173kmにもなり、州都アンコーナの沿岸部は2000年以上も前から続く港町です。マルケ州を代表するワインは、何と言っても「ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージ」です。沿岸部の広い範囲で造られるこのワインは、海のワインらしい爽快な酸と、フレッシュ&フルーティな味わいが特徴です。また後味に程よい苦味があるため、より一層ワインをドライに感じさせます。1950年代にアンフォラ型のボトルで世界的に大ブレイクし、「イタリアワインの白」といったら「ヴェルディッキオ」と言われるまでになりました。当時はフレッシュで早飲みタイプのものが主流でしたが、近年では長期熟成型のワインを造られています。因みに↑のリゼルバは熟成も楽しめるワインです。

●伝統のアンフォラ型ボトル
一方同じヴェルディッキオ種を使いながら、異なる地形で造られるため、全く異なる性格のワインになるのが「ヴェルディッキオ・ディ・マテリカ」です。(※上記地図のエリア①)内陸部の限定された狭いエリアで造られますが、長期熟成型の高品質なヴェルディッキオができると言われています。カステッリ・ディ・イエージよりも標高が高く冷涼なため、その分酸が強くなります。このしっかりとした酸が、長期熟成に耐えうるヴェルディッキオを生みますね。この2種のヴェルディッキオは、カステッリ・ディ・イエージ・ヴェルディッキオ・リゼルヴァとヴェルディッキオ・ディ・マテリカ・リゼルヴァとして2010年にDOCGに昇格しました。そして白ワインのイメージが強いマルケですが、赤ワインも生産しています。
沿岸部のモンテ・コーネロ岬周辺で造られている「DOCGコーネロ」と「DOCロッソ・コーネロ」。モンテプルチアーノ種主体でサンジョヴェーゼ種がブレンドされるこの赤ワインは、力強いパワフルな味わいになります。南部のアブルッツォ州に近いエリアでは「DOCロッソ・ピチェーノ」という赤ワインも生産しています。コーネロと同じくモンテプルチアーノ種とサンジョヴェーゼ種を使用したワインですが、より軽やかで優しい味わいになるのが特徴です。
■海の幸と山の幸 食材に恵まれた州
マルケは、海と山の両方に面しているため、沿岸部では新鮮な魚介が獲れ、内陸部ではジビエや高級食材の白トリュフ、その他様々な自生キノコが獲れます。特にウサギを使った料理は、マルケを代表するメイン料理です。海の料理として有名なのは、「ブロデット・ディ・ペッシェ」という魚介のスープです。魚介のスープはイタリア各地で作られますが、ブロデットは入っている魚介の種類が多いのが特徴です。スープと言うには汁が少なく、具だくさんな魚介のごった煮の様な料理で、海沿いならではの贅沢なスープです。

※ブロデット・ディ・ペッシェ
山の料理では「ヴィンチスグラッシ」と呼ばれるラザーニャが挙げられます。 日本でよく見かけるラザーニャは、平たい板状のパスタに、ホワイトソースと挽き肉のトマトソース(ボロネーゼソース)を重ね合わせオーブンで焼いたものが一般的ですが、このヴィンチスグラッシのトマトソースは普通のトマトソースではありません。 鶏モツや豚肉、仔牛の内臓などを柔らかくなるまでじっくり煮込んで作った臓物系トマトソースなのです。それだけでも濃厚でこってりとした味わいですが、これにトリュフを入れる事もあるそうです。手間とお金のかかるなんとも贅沢なラザーニャです。

マルケ名物ラザーニャ「ヴィンチスグラッシ」かなりボリューミーです。
今回はイタリアを代表する旨安白ワインのチャンピオン「ヴェルデッキオ」を中心にご紹介しました。瑞々しく爽やかで、ミネラルもしっかりあり、果実味と旨みが調和した上質で安定した美味しさながらリーズナブルな価格から幅広いワインが豊富にそろっている優等生の白ワインなんです。そのバランスのとれた味わいから日本の食事とも相性抜群!2つのDOC「カステッリ ディ イエージ」と「マテリカ」その2つの飲み比べも興味深いんです。海に近い「カステッリ ディ イエージ」は親しみやすい果実味が特徴で、内陸部の「マテリカ」はより塩味と酸が際立つ骨格が特徴。これから夏に向かってかなり重宝するカテゴリーですのでぜひ今年は「ヴェルデッキオ」に注目してみてください。

最後に今回ご紹介した「ヴィーニャ ノヴァリ ヴェルデッキオ・リゼルバ」樽香もあって、香りが広がる辛口。冷えすぎない方がより”遅摘み”ヴェルデッキオの旨味を楽しめるとおもいますので抜栓後はワインクーラーからハズしてもよいかもですね。
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