世界最高のピノ・ノワールと称えられ「神に愛された村」と喩えられるヴォーヌ・ロマネ

つくば市フレスタプラス焙煎人荒野です。銘醸ワインひしめく偉大な赤ワインの産地、仏ブルゴーニュ地方コート・ド・ニュイ地区。黄金の丘(コート・ドール)と呼ばれ赤の銘醸ワインが多い北の「コート・ド・ニュイ」と白の銘醸ワインが多い南の「コート・ド・ボーヌ」に二分されておりブルゴーニュワインの中心地です。※↓の地図を参考に!




今回は北の「コート・ド・ニュイ」(8つの村名AOC)の中でもワインの実力、知名度、人気のどれをとってもこの村に勝るものはない!と世界最高のピノ・ノワールと称えられ「神に愛された村」と喩えられる《ヴォーヌ・ロマネ》にフォーカスしてきます。


まずはブルゴーニュ地方というワイン産地全体の位置をイメージしてください。

↓ ↓ ↓



何となくでよいので大体の位置関係を
イメージ
できたでしょうか?
世界中のワインラヴァーの垂涎の的となり「ヴォーヌロマネ」のワインがこれだけの人気を誇る理由としては「ブルゴーニュの輝く宝石」とたとえられる8つのグラン・クリュがあるからでしょ。。そしてその頂点で燦然と輝いているが、あのロマネ・コンティです。ロマネ・コンティは世界で最も高価なワインであり、その存在はすでに実体から離れ、神秘的で崇拝の対象ともなっているワインだからです。もう飲みものとしての位置づけを超越しちゃっております。これもどうかなぁ・・・?って個人的なおもいですが・・・・されどロマネコンティなんです!





□ヴォーヌ・ロマネがピノ・ノワールの一大産地となった理由
1395年の「ガメイ種禁止勅令」があります。それまで栽培がしやすく収穫量が多いガメイは、コート・ドール一帯でも栽培されていましたが、この地方の特徴である石灰質土壌では、酸味の強い、 薄いワインしかできませんでした。この時ブルゴーニュ公国を統治していたフィリップ2世は、この凡庸なワインを嫌い、コート・ドールでガメイを栽培することを禁止しました。この「ガメイ種禁止勅令」により、コート・ドール一帯のガメイが引き抜かれ、この地はピノ・ノワールの一大産地となった歴史の始まりでした。

※ガメイ種=ボジョレーヌーヴォーに使われるぶどうです。





□偉大なヴォーヌ・ロマネの8つのグラン・クリュ
※↓のグランクリュ・プルミエクリュ畑の地図を参照ください。



※1ヘクタール=約東京ドームの1/5
・ロマネ・コンティ(Romanee Conti)1.805ヘクタール
畑の周りはすべてグラン・クリュに囲まれており、日当たりの良い東南東の向きの畑で、標高262メートルから272メートルのところにあります。(※通常コートドールのグランクリュ、プルミエクリュの畑は250-300mlと言われています。)土壌、地層etc含め全ての要素が極上ワインを生む要素なわけです。そしてこのロマネコンティの畑は生産者は「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ」(DRC)社のみ!ロマネコンティはモノポール(単独所有畑)です。

「モノポール」の詳しい説明はコチラをクリック!



・ラ・ターシュ(La Tache)6.062ヘクタール
ラ・グランド・リュの南に接し、ロマネ・コンティと同様ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティによるモノポ-ルなんです。なので「ラ・ターシュ」=DRC社のみです。

↑グランクリュ「ラ・ターシュ」このエチケットは見たことある人多いのでは?因みにお値段はと言いますと・・・
2014-2016あたりのヴィンテージでざっくり800,000-900,000円台です。バックヴィンテージになると100は超えてきますね。笑


・ラ・グランド・リュ(La Grande Rue)1.65ヘクタール
ロマネ・コンティとラ・ターシュの間にはさまれた畑。標高250メートルから290メートルにある細長い畑。やはりここも「ドメーヌ・フランソワ・ラマルシュ」によるモノポールです。長らく1級格付けの畑であったが、1992年にグラン・クリュに昇格したみたいです。

2014~近年のヴィンテージで70000-90000円台ですね。



ラ・ロマネ(La Romanee)0.85ヘクタール
ロマネ・コンティの西側に接する0.85ヘクタールの畑は、フランス最小アペラシオンである。畑はロマネ・コンティの上部になるので、標高300メートルに近くなる。この「ラ・ロマネ」もドメーヌ・コント・リジェ・ベレールのモノポールで、かつては耕作、醸造、販売を委託していたが、2005年からはすべてコント・リジェ・ベレールにより行われています。単純に畑が小さい⇒生産量少ない⇒レアと高い=めっちゃ高額!!価格はヴィンテージで差がありますが30-40万円~90万円台。






・ロマネ・サン・ヴィヴァン(Romanee St.Vivant)9.44ヘクタール
12世紀ごろからサン・ヴィヴァン修道院に寄進された畑で、フランス革命まで修道院が所有していた。畑はロマネ・コンティ、リシュブールの東側にあり、斜面の下部に当たるため、標高は247~260メートルで、この村のグラン・クリュの中では最も低い場所にある。畑の所有はドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティが最大であり、以下ドメーヌ・ルロワ、ルイ・ラトゥール、ドメーヌ・ジャン・ジャック・コンフュロンと所有者がいます。

DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)のロマネ・サン・ヴィヴァンは軽く400,000円台ですね。「ルイ・ラトゥール」のロマネ・サン・ヴィヴァンだと6-7万円台です。


・リシュブール(Richebourg)8.03ヘクタール
畑の南側がロマネ・コンティと接する位置にある。畑のリュー・ディ(※畑を土壌や気候の特性によって分けられた区画の事)は、リシュブールとレ・ヴァロワイユの2つからなる。畑の所有はドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティが最大であり、以下ドメーヌ・ルロワ、ドメーヌ・グロ・フレール・エ・スール等々。


当店でも超お馴染みの「グロF&S」(グロ・フレール・エ・スール)もこの「リシュブール」の所有者のひとりです。こちらもヴィンテージによってですが価格は60,000~80,000円台ですね。


■ヴォーヌ・ロマネ村の東隣にフラジェ・エシェゾー村があります。偉大ながラン・クリュ(特級畑)を2つも抱えながら、この村のアペラシオンは存在しません。通常ヴォーヌ・ロマネのグラン・クリュとして取り扱われており、この二つの村はペアでひとつのエリアと位置づけられています。↓ ↓


・エシェゾー(Echezeaux)37.69ヘクタール (フラジェ・エシェゾー村)
コート・ド・ニュイの中ではクロ・ド・ヴージョに次ぐ広さを誇るグラン・クリュ。もとはエシェゾー・デュ・ドシュ(3.55ヘクタール)というリュー・ディが本来のエシェゾーであったが、1937年のAOC制定により周りの10のリュー・ディが統合され現在に至っています。そのため畑は標高、傾斜、土壌などテロワールの差異によりワインの質も様々である。

・グラン・エシェゾー(Grands Echezeaux)9.14ヘクタール (フラジェ・エシェゾー村)
エシェゾーの東側に接し、クロ・ド・ヴージョに隣接する畑。エシェゾーの最も優れたリュー・ディであるエシェゾー・デュ・ドシュの下部に位置するクリマ(区画)です。


以上ヴォーヌロマネ村にあグランクリュ(特急畑)に特化した内容です。

まぁ兎にも角にも数あるブルゴーニュグランクリュ畑の中でもヴォーヌロマネのグランクリュは他のそれとは別格なのです。ざっくりでよいので覚えておくと良いですよね。


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