イタリアワインの王様「バローロ」今日はバローロの買い方Q&Aです。

つくば市フレスタプラス 焙煎人荒野です。改めて今月のおすすめワインはイタリアワインの王様「バローロ」です。偉大なワインです。偉大なワインだからこそ少々小難しさもあります。ましてや自分で選ぶとなると・・・・難しいワインでありますが、、、

今回も早速こんな感じです。やはりバローロの威力なのか?
ご予約ありがとうございます。



そこで今日の話題は
■バローロの買い方Q&A

バローロは高価なうえに色々な生産者がいるため、何を買ったらいいか迷ってしまうもの。一体、どうやって選ぶのか?


◆Q.バローロは大体の相場ってどれくらい?

A:いくつかのグレードがあります。
栽培農家から買ったブドウで造られたワインや協同組合のワインは、自社畑で採れたブドウで元詰めされるワインよりも安くなります。収量を制限したり手間が掛かる上に、ワイナリーの設備投資にもお金がかかるからです。バローロでは、自社で元詰めする小規模な生産者が多くなっています。その中でも熟成期間が長い「バローロリゼルヴァ」や、産地が優良畑に限定されるクリュを掲げたワインは通常のバローロよりも高価になります。
【バローロの価格の大体の目安】
レギュラーバローロ 6,000~9,000円
バローロ リゼルヴァ 9,000~20,000円
バローロ クリュ(単一の優良畑限定)12,000~25,000円
特別限定品 30,000円~

*人気生産者や数量を限定している生産者のワインは、さらに高くなります。



Q.とにかくバローロを飲んでみたいなら?

A:んん・・・5000円くらいのバローロを飲んでみて!
バローロは3000円くらいから購入することができますが、どうせ飲むならまずは5000円くらい以上のもものをおすすめします。荒野にご相談ください。※先日某新規開店のスーパーで2980円のバローロが置いてましたけど・・・あまりオススメはできませんね。


Q.お手頃に!手軽にバローロの雰囲気を感じたいなら?


A:「ランゲ ネッビオーロ」や「ネッビオーロ ダルバ」もアリですよ!
バローロの生産者が造る「ランゲ ネッビオーロ」や「ネッビオーロ ダルバ」も狙い目です。ランゲネッビオーロやネッビオーロ ダルバはバローロではありませんが、バローロと同じネッビオーロで熟成期間を長く取らずに造られたもの。ランゲネッビオーロとはいえ中にはバローロ・バルバレスコ地区のものもあります。ネッビオーロ ダルバは、バローロ・バルバレスコ地区以外のアルバ周辺で造られたもの。いずれもバローロそのものではないけどACブルゴーニュのように生産者の個性を知る手がかりにもなります。優良生産者のなかには素晴らしい質感を持つものもあって下手な3000円台クラスのバローロ飲むんだったら・・っていうのは良くおめにかかります。2,500円くらいから購入できますのでコレもありですよね。



Q.3000円と1万円台のバローロの違いは?

A:ワインの質感が違います!!
バローロの中には、いくつかの栽培農家のブドウを集めて、協同組合で生産されたワインがあります。そういうバローロは3,000円くらいから購入することができます。一方、1万円とか2万円を超える高価なワインは栽培や醸造に通常よりも手間暇がかけられていたり、収量が制限されたりしています。生産者の中には有機栽培を実践し、限られた本数のブドウしか栽培しない方針をとっている人もいます。また、有名畑かつ単独所有の畑であったり、作柄の良いヴィンテージしかワインにしない場合、そもそも本数が限られるため高価になるのも世の常ですよね。
栽培から醸造+瓶詰めまで手をどれだけ掛けたか?好みは違えど、そうしたワインは間違いなく質感が優れています。うっとりするような舌触りでしょうね。この差です。



Q.バローロって買ってから数年は寝かせないとダメ?

A:若いうちでも楽しめますよ!
そもそもレギュラーのバローロは通常で約3年、バローロリゼルヴァになると約5年の熟成期間を経た長熟型のワインです。リリースされたときにはそれなりの熟成した味わいがあり、買ってすぐでも楽しめます。さらに近年、栽培や醸造の知識や経験が向上し、ネッビオーロ特有のタンニンがうまくコントロールされていて、攻撃するような厳しい味わいではなくなっています。もちろん、時間をかけて熟成させると、リリース直後とは違う風味が出てくるでしょうね。もし寝かせることに時間的余裕があればよりベストです。それだけ深みが増しますからね!





Q.いろいろなタイプのバローロを味わうには?

A:まずはバローロ五大産地がある村別で選んでみては??
↑の地図を参考に!
まずは、11あるコムーネそれぞれのワインを飲んでみるとよいでしょう。バローロを産出するランゲ丘陵は、複雑な地形や土壌を持ち、村ごとに個性が異なります。例えば、地図2の「ラ・モッラ村」や地図3の「バローロ村」はまろやかでタンニンも優しい雰囲気ですが、地図6の「セラルンガ・ダルバ」や地図5の「モンフォルテ・ダルバ」はがっしりしていて長熟タイプの味わいです。もちろん生産者や畑の場所でも変わってきます。さらに深くいろいろなタイプや表現に出会いたければ、そのあたりから深掘りしていけばOKでしょ。※「コムーネ」とはイタリア語で「共同体」の意味を指す用語であり、現代ではイタリアの自治体の最小単位の組織(基礎自治体)。日本の〇〇県とかに似てるかもですが、その概念はイタリアには無いっす!。




最後にO&A上級編として
Q.伝統派orモダン派、生産者のスタイルを知った方がいいの?

A:以前ほど伝統派とモダン派の違いはあまりなくなっていますね。
かつてバローロは、伝統派(クラシック)と「バローロボーイズ」を代表する現代派(モダン)でスタイルが違い、味わいにも典型となるものがありました。伝統派のワインには大樽を使った熟成感があり、現代派のワインはバリックを使った凝縮感があるイメージです。しかし、現在はどちらの造り手も醸造方法を研究を重ねた結果、その垣根はなくなりつつあります。いま、生産者が重視しているのがブドウの出来。ビンテージによっての栽培条件や栽培方法の結果、できたブドウにあった手法でのワイン造りにフォーカスしてますね。


※因みに「バローロボーイズ」とはバローロの伝統派とモダン派の論争に関して避けては通れないので、もし今日にあればコチラもご覧になってください。


以上ざっくりとですが参考にしてみてくださいね。