プロセッコ ブドウ品種がプロセッコからグレラに改名された裏事情

ブドウ品種がプロセッコからグレラに改名された裏事情


プロセッコ Prosecco
イタリアのスパークリングワイン産地は北イタリアに集中しており、ロンバルディア州のフランチャコルタ、トレンティーノ・アルト・アディジェ州のトレント、ヴェネト州のプロセッコ、エミリア・ロマーニャ州のランブルスコとバラエティ豊かです。 特にプロセッコの人気は近年目覚ましくプロセッコの最大の魅力は、フレッシュな果実感で肩肘張らずに楽しく飲める「気軽さ」にあります。


現地イタリアでは、レストランやバールで飲む際の「とりあえずの一杯」は「プロセッコ」と言っても過言ではないくらい、イタリア人にとって日常のお酒なんですね。


今日はプロセッコの裏ばなしを・・・
プロセッコの主要品種は「グレラ種」ですが、
グレラ種は元々「プロセッコ種」と呼ばれていて、
「産地名」と「ブドウ名」が一緒だったんですよね。




しかし名前が一緒なことが原因で、ある問題が発生したのです。 昔からプロセッコを造っていたヴェネト州だけでなく、他の州でプロセッコ種を栽培しても、品種名として「プロセッコ」とラベルに表記することが出来たわけ・・・




イタリア国内ではプロセッコは人気
だったため・・・
それに便乗しようとうと・・・・



シチリアなどの他の州でプロセッコが
栽培され、
生産者たちは「プロセッコ」と表記し販売
してたわけです。 法律上何の問題がないから
規制もできず、購入者に誤解を招く事態と
なりました。




これに困ったヴェネト州のプロセッコ
生産者たちは、苦肉の策として品種名を「
グレラ種」に変更し、「プロセッコ」の
名前を他の地域で使用出来ないようにしたのです。

ちなみに「グレラ」の名前の由来は、
この品種の起源がフリウリ・ヴェネツィア・
ジュリア州トリエステ県のプロセッコと
呼ばれる町にあり、そこではこのブドウのことを
「グレラ」と呼んでいたからだそうです。




プロセッキアーモ!!



現在では様々なタイプのプロセッコが存在していますが、
やはり一番人気なのは果実味豊かでチャーミングなタイプ
のプロセッコです。 1980年代には、ミラノを中心とした
北イタリアで大ブレイクし、その後南のローマにまで
広がりました。

このプロセッコブームを裏付けるかのように、
「プロセッコを飲みに行こう!」という
友達への誘い文句に
「プロセッキアーモ!」という言葉まで
生まれちゃいました・・・からね。


プロセッコの世界的なブームとはいえ、
日本ではシャンパーニュやカバの方が
圧倒的にメジャーで、なかなかプロセッコの
魅力は伝わってない感じです。


でもフレッシュで爽快な泡のプロセッコは、
誰もが好きになる親しみやすさと気軽さを
もったスパークリングなのでもっと日本でも
ブレイクしてよさそうなもんですけどね・・・



いつの日か日本でも、「プロセッキアーモ」
言って出かける人たちが現れたらいい感じ
なんだどなぁ・・・