イタリア高級ワインと言えば・・・・ワインの王様 Barolo!!
イタリア高級ワインと言えば・・・・ワインの王様 Barolo!!
バローロとは、イタリア北西部にあるピエモンテ州のコムーネ(共同体的なコミュニティ)バローロ周辺の地域で造られるイタリア高級赤ワインのことです。ピエモンテ州はイタリアの二大銘醸地として数えられ、トスカーナ州と共に銘醸赤ワインの生産地です。ワイン業界ではバローロを「ワインの王様」あるいは「王様のワイン」と呼ばれています。
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※よくバローロ村とかラ・モッラ村とかに和訳されますが、、コムーネ(伊: comune)は、イタリア語で「共同体」の意味を指す用語であり、現代ではイタリアの自治体の最小単位の組織の意味なので人口規模等で判断して
日本では「~~村」と表現していますが、、しかしイタリアの自治体には、日本の市町村のような規模による区別はない。人口200万人を超えるローマのような都市も、バローロのような1,000人以下の村もすべて「コムーネ」である。そのため日本語に訳す場合には人口が多きので「ローマ」や人口が少ないから「バローロ村」のように日本の自治体の規模に合わせて翻訳される。(完璧イメージです。)
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ピエモンテは美味しい食材も豊富で、すぐ近くには白トリュフで名高いアルバの街があり、その他キノコやジビエ、チーズなどの食材も豊富で秋から冬にかけて美味しい季節が続きます。
バローロは、ネッビオーロ(Nebbiolo)と呼ばれるブドウ品種を100%使用しています。大変晩熟なブドウであり、収穫期の10月にはこの地は晩秋の霧で包まれることから、Baroloバローロという名前の由来は現地で「霧」を意味する「Nebbia : ネッビア」からきているとされています。世界屈指の長命ワインを造るブドウとして知られており、育った環境にとても敏感な品種でもあります。色合いは比較的明るめなのですが、酸味、渋みともに力強く、まだワインが若いうちは固い印象を受けることも。よって、時間をかけてワインと向き合うことで、(香りがより引き出され、味わいも調和してくるので)真価を感じやすいワインとも言えます。
長く瓶熟をすることで様々な要素が溶け合い、乾燥した花やドライフルーツ、スパイスやなめし革等のニュアンスが重なり、またタンニン(渋味)と酸味も柔らかになって味わいにも深みと奥行きを感じるようになります。育った畑によってキャラクターは異なりますが、バローロは一般に熟成によって力強さと繊細さが調和した深みのある味わいを特徴としています。(※とかく仏ブルゴーニュワインと比較されます。→繊細さ、深みも比較される要因のひとつです)
■バローロを生み出す5大生産地
※↑の地図を参照ください。
バローロはランゲ丘陵にある11のコムーネ(近いニュアンスで言うと村!)で生産されており、同じぶどう品種で造られるワインでもエリアによって個性が異なるため多種多様な味わいが楽しめることも大きな魅力の一つです。(この辺もとかくブルゴーニュと比較される所以です)
11のコムーネ(村!)の中には5大産地とされる「ラ・モッラ」「バローロ」「カスティリオーネ・ファレット」「モンフォルテ・ダルバ」「セッラルンガ・ダルバ」が存在します。
●「ラ・モッラ」
北西部に位置しマンガン・マグネシウム・石灰質といったミネラル分の豊富な土壌で、他のバローロワインと比べてフレッシュな味わいを楽しめる若飲みワインが生み出されています。
・代表的なクリュ(単一畑)「フォッサーティ」
●バローロ
トータルバランスに優れたものが多く、『バローロ』その名の通りこの地の基準になる味わいとなる。
バローロの土地はラ・モッラ同様にミネラル分が多い土壌です。この土壌のおかげで、東部で造られるものと比べると、香り高い華やかで複雑な奥行ある味わいのワインが出来ます。
・代表的なクリュ(単一畑)「カンヌビ」「ブッシア」「ブルナーテ」
●カスティリオーネ・ファッレット
この村は5つの中で最も土地が狭く、それに伴って生産量も少ないため、非常に貴重なワインです。
カスティリオーネ・ファッレット村で造られるバローロは香り高いエレガントなワインです。
・代表的なクリュ(単一畑)「ヴィッレーロ」「ロッケ・ディ・カスティオー」
●モンフォルテ・ダルバ
南部にあり、西はバローロ、北はカスティリオーネ・ファッレット、東はセッラルンガ・ダルバに囲まれたエリアです。鉄分の多く含まれる土壌となっており、ずっしりと重たいバローロワインが造られています。鉄分による独特な力強さも魅力の1つです。
・代表的なクリュ(単一畑)「ブッシア」「ジネストラ」
●セッラルンガ・ダルバ
5つのコムーネ(村)の中で最も東に位置しており、モンフォルテ・ダルバと同じく、鉄分の多い土壌です。
長期熟成向きで極めて重厚なバローロワインが造られており、なめし皮やスパイスのような香りと
味わいが楽しめます。伝統的な味わいを楽しみたいのであれば、セッラルンガ・ダルバの
バローロワイン!!と言われますね。
・代表的なクリュ(単一畑)「アリオーネ」「チェレッタ」
バローロの歴史+テクニカルな話しは一旦置いておいてっ!
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バローロにはやはり肉料理がおすすめです。
繊細でバランスが良く、熟成による深く重厚な味わいが特徴的なので味わいに力強さを感じる肉料理や香りの複雑な料理などと相性の良さを感じることが多いです。特に現地で食べられている煮込み料理「牛肉のブラザート」はバローロを語る際には外せない組み合わせです。
※牛肉を赤ワインで煮込んだピエモンテの郷土料理「ブラザート」
もちろん使うワインはバローロでしょ!!
他には馬刺しや牛肉のカルパッチョ、ユッケなど生肉を使った料理も良いですね。馬刺しは素材の風味と鉄分を感じる香りがバローロの香りとの共通点として上手くマリアージュしてくれます。
そしてこの地は、バーニャカウダ、ゴルゴンゾーラチーズ、テストゥン・アル・バローロ、チーズ・フォンデュ、ポルチーニ茸、白トリュフ、マロン・グラッセやチョコレートなど美味しい食材や料理が溢れています。だからこそのワイン銘醸地なのかもしれませんね。
バローロを作った樽の中に漬け込まれ、絞り粕を
まとわせた香り薫る贅沢な山羊乳のチーズ
『テストゥン・アル・バローロ』
野菜と煮込んだ仔牛を薄くスライスしたものにツナソースをかけた
ピエモンテ夏料理「ヴィテッロ・トンナート」
世界には美味しいワイン!
美味しいご飯がたくさんありますね。
次回に続く