“ピエモンテの異端児”ロベルトサロットさん


※画像(真ん中):先代当主アンジェロサロットさん
“ピエモンテの異端児”とも噂され、、、
バローロにバルバレスコ、そしてガヴィ。ピエモンテの銘醸ワインをとてもリーズナブルな価格で造っている素晴らしい造り手、ロベルトサロット。



ピエモンテ州の「バローロ」「バルバレスコ」「バルベーラダスティ」「ガヴィ」「ランゲアルネイス」という5つのエリア全てに自己所有畑を持つ唯一のワイナリーです。ワイナリーを立ち上げたときには約20haでしたが、現在は88haの畑を所有。
※以下ロベルトサロット氏来日時のインタビュー
『私たちは「簡単に飲めるワイン」を造ることをいつも考えています。「簡単に飲めるワイン」ということは「軽いワイン」と言う意味では決してありません。
一般的に飲み頃になるまで時間がかかるバローロやバルバレスコなどをリリースしてすぐ飲めるような味わいにすること。そういうことを目指しています。

哲学は「伝統的な栽培」「近代的な醸造設備」「簡単に飲めるワイン」の3つ。
畑は伝統にのっとった栽培をしていますが、一方、醸造所はとても近代的で、醸造設備はすべてコンピューター管理をしています。エノロゴ(ワイン醸造家)は当主サロット以外に4人。若い人からベテランまで年の差は約5歳ずつ違い、ワインを飲む年代は幅広いので、年の離れたエノロゴがいることは飲み手の嗜好を読むのにかなり役に立つらしい。


サロットが目指す『簡単なワイン』
「簡単に飲めるワイン」=「軽いワイン」とイメージされてしまいますが、そうではないっ!
簡単に飲めるワインの秘密はアッパッシメントと低温長時間発酵。
長期熟成タイプのバローロやバルバレスコはリリース直後はとても固くて飲めないため、何年も待たなければなりません。バローロのキャラクターを守り、長期熟成に必要なしっかりとしたタンニンを存在させながら、リリースしてすぐに飲めるまろやかな味わいを造るため、長年研究を続けて出した方法がアッパッシメントなんです。

サロットがイメージする陰干しブドウ造るに
収穫したブドウを専用の部屋に入れて乾燥(アッパッシメント)させます。ブドウの価値がなくなるので機械乾燥はしません。ゆっくりと最低2ヶ月間をかけて乾燥させることが肝だと。


バローロにアッパッシメント?、バルバレスコにアッパッシメント?そんなんバローロじゃないっ!バルバレスコじゃないよ!と疑問を投げかける人も当初多かったみたいですが、サロットさんそんな陰口なんてお構いなし。常識にとらわれない研究熱心な取り組みを続けてきてのアッパッシメント。とはいえ
ネッビオーロをアッパッシメントする伝統は同じピエモンテ州ヴァルテッリーナでは昔から行われていること。バローロやバルバレスコの素晴らしさをもっと知ってもらうにはどうしたらいいか、常に研究を続けわが道を行くのがロベルトサロットさんなんです。


その代表傑作なのが・・・↓ ↓
100%陰干しブドウで造る最高峰のクリュ・バルバレスコ『ガイア プリンチペ』

・バルバレスコ・ガイア プリンチペ 5500円+TAX
《イタリア・ピエモンテ/DOCGバルバレスコ/ネッビオーロ/フルボディ・赤》
ガイア プリンチペの畑は、バルバレスコ生産エリアのど真ん中にあるクリュで、アパッシメントの技術を使って醸造したバルバレスコです。ロベルトがこの味にたどり着くまでに30年掛ったそうです。

究極のテーマ『抜栓してすぐに美味しく飲めるて熟成にも耐えられるバルバレスコ』
どうしたら抜栓後すぐに美味しくて、熟成も出来るワインが造れるか?ロベルトサロットさんは模索しました。そしてたどり着いたのが、アマローネの醸造で知られる半乾燥させたぶどうを絞ってワインを造るパッシートの技術。パッシートの技術を取り入れることにより、ネッビオーロの角があるタンニンは丸みがでて、酸は穏やかになり、香りも華やかにすることが出来ました。このワインはロベルト氏の長年の技術の蓄積なんです。


「簡単に飲めるワインを造ることが私たちのポリシー」というロベルト氏。飲み心地の良いワインを造るために日々、改善を続けているそうです。かつて年間6500万本を生産する大手ワイナリーの醸造長を務めていたロベルト氏は文字通り醸造のプロ。5℃と言う低温でも働くように酵母を管理したり、バローロの力強さを保ちながら飲み心地の良さを出すためにアマローネのようなアッパッシメントを取り入れたりと、常識にとらわれない研究熱心な取り組みを続けています。全然異端児でなく 超真摯なワインの愛する真っ直ぐな生産者なだけですよね。


バルバレスコ、バローロ ピエモンテの革新的生産者ロベルトサロット家が
先代アンジェロサロットの時代からセラーで大切に熟成させた貴重な”熟成バルバレスコ”を
ご紹介します。もしご興味あれば
コチラをクリック!してみてください。